廃車同然の自動車を買い取ってくれるサイトがある!

じいじ(私の父)は車高の低い車が好きなんだそうだ。言われて見れば、昔から乗っている歴代の車は全て車高が低いセダンタイプの車だったなということを思い出す。どれだけばあばが大きな車に乗り換えようと言っても全く聞く耳を持たなかったそうだ。そんなじいじも、私に子供が産まれると、みんなで乗れるようにと車高の高いワンボックスタイプの車にいとも簡単に乗り換えたのだから、孫の力はすごい。

じいじの車の歳と孫の歳は同じだ。つまり13歳ということになる。人間で言えばこれからが成長盛りだけど、車の場合はちょっと違う。もうそろそろ寿命というころだ。距離も13万キロ以上走っているし、じいじがあちこちぶつけた傷を変なシールで隠しているので、きっともう普通に買い取ってくれるところはないだろう。お金を払って廃車手続きをしようかという話になったとき、夫が「廃車同然の自動車を買い取ってくれるサイトがあるよ」と教えてくれた。

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早速じいじがそこに見積もりを出すと、何とちゃんと値段がついたので驚いた。夫の天の声のおかげで、出費どころかちょっとだけ臨時収入ができたのだった。

引き渡しの日は私たちも一緒に同行することになった。あのときチャイルドシートに乗っていた赤ん坊が、今は私とばあばの身長を追い抜かし、私たちを上から見下ろすまでになったなんて、感慨深い。解体されて部品としてリサイクルされるのか、はたまたどこかの外国でまた走ることになるのかはわからないけれど、私たちの幸せを運んでくれたように、きっとまた誰かの幸せを運ぶんだろう。じいじの車に貼られたゆるキャラのシールを見ていたら、何だか泣けてしまったのだった。